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アーティスト 木場広実
Hiromi Kiba / Artist
アーティスト・ステイトメント
バタフライ・インスタレーション・プロジェクト
蝶とは平和の普遍的シンボルである。私達は、花の蜜を吸い空へ飛び立つ蝶の姿に遭
遇することがある。蝶は花粉のついた羽を伸ばし、また次の花の上へと降り立つ。こ
の花は、蝶の訪れによって翌年も開花することになる。蝶の旅は「プレゼント交換の
カタチ」で私達の想像力を養う。このような蝶の平和的活動はこのプロジェクトのイ
ンタラクティブな構造の中で実践される。

透明なシャワーカーテン上にアクリル絵の具で、個々のカタチの蝶がペイントされて
いる。「蝶の搬入」においてペイントされたシャワーカーテンは、その素材の特徴を
踏まえて「重ねる」、「吊るす」、「広げる」、「折り畳む」、「閉じる」、「開く」
という行為からアレンジすることが可能である。このアレンジの過程を通して、ペイ
ントされたシャワーカーテンは多種多様に構成され、観客の参加によって様々な蝶の
印象を捉える。こうして観客は、自らの夢や希望と共に繁栄する「蝶」の役を演じて
いる自分自身を垣間見ることになる。

バタフライ・インスタレーションとは、ビニールという素材が持つ柔軟性や両面性の
「手軽さ」から成立している。ペイントされたシャワーカーテンとは、このプロジェ
クトの消耗する構造が故、常に「壊れやすさ」と向き合うことである。「手軽さ」と
「壊れやすさ」が引き起こすこのペインティングの倫理的ジレンマは、使い捨て文化
における両義的性格を示している。従って、バタフライ・インスタレーション・プロ
ジェクトにおける蝶とは「壊れやすさ」即ち「生の儚さ」が繰り広げる、希薄さの中
にある美に挑戦するピースメーカーである。

バイオグラフィー
ニューヨークを拠点に制作活動を続ける日本人アーティスト、木場広実。日常の現実
性における認識を通じて、彼女の用いる素材は多様な変化を遂げている。2000〜
2002年における彼女の作品は、空間の中でパフォーマンス的行為によって活性化
するインスタレーションである。そのようなインタラクティブな構造は、観客の参加
によって実践されている。

1995年、ニューヨーク、スクール・オブ・ビジュアル・アーツ(SVA)芸術学
部絵画学科卒業。2001年、ニューヨーク市立大学大学院シティー・カレッジ(C
CNY)の美術学部美術学科新造形コース修了。アワード:1992年、SVAの学
長賞、1999、2000年、CCNYのコナー・アワード賞。

彼女の作品が展示された場所:SVAギャラリー、ビジュアル・アート・ ギャラリー
、ハンター・カレッジ・タイムズ・スクエアー・ロビー・ギャラリー、CCNY・コ
ンプトン・ガッセル・ギャラリー、シェルフ・ライフ、セレス、エクジット・アーツ、
ルナタリウム (DUMBO)、ニューヨーク近代美術館(MOMA)、ヒア・アート、
シアター・フォー・ザ・ニュ−・シティー。

2000年、ニューヨーク州クーインズ区、美術館PS1コンテンポラリー・アート・
センターにて、コミュニティー・イベントの為に、アーティスト・プロジェクト「漢
字を使って遊ぼう」を藤生菜摘子と実施。

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